89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 23:26:04.09 ID:Gqx9SXLWo
「あいつには頭があがんないな、しばらくは」
ぼやいたら、ちょっと怒ったような声が返る。
「ムギや梓、みんなにもだろ。それにまず、お母さんたちと聡君」
……本当だよな。
こいつは私ほど叱られなれてないだろうし、
そもそも私が駆け落ちしたようなもんだし。
駆け落ち? ひゅー。
ばかいえ、そんなロマンチックなもんじゃなかっただろ。
でも、と澪が立ち止まって付け加える。
赤信号だった。
「町も空気も律も、変わっても変わらないものがちゃんとある。
って実感できた。この旅で」
横断歩道の向こうにそびえる駅ビルを眺めながら、
あの子は口ずさむようにいった。
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