過去ログ - 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 憧「これがゾイドよ!京太郎!」3機目
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65:1 ◆g6V0jYwopc[saga]
2014/08/31(日) 21:54:47.14 ID:rSNNz1eNo
転機が訪れたのはその数年後。
衣の両親が謎の事故死を遂げる。それと同時に衣も瀕死の重症を負ったとの事でプロイツェンの最新の医療研究施設にて治療を行うこととなった。
最新の医療研究施設とは表向きでもっぱら古代ゾイド人の記憶や能力を調査し、引き出す人体実験施設であるが。

透華はそれから数年間暇があれば純や一や智紀達とそこへお見舞いに通った。
カプセルの中の衣は決して目を覚まさない。

この時からだろうか、衣と透華の身長は同じくらいになっていた。

そしてさらに転機が訪れる。数年間ずっとその施設の事をハギヨシと共にひっそり探っていた両親が衣に対する人体実験を尻尾をついに掴み使用人や護衛の軍人とハギヨシと共に施設へと抗議と停止を訴えに行ったのだ。
まだまだ子供であった透華達は人体実験をされていた真実に驚愕と怒りを浮かべるも、衣がついに帰ってくると喜んだ。

その帰り道両親と部下たちは謎の事故死を遂げた。ハギヨシだけが瀕死で屋敷へと戻ってきてそれを伝えた。
それからは絵に描いたような転落だった。没落と親族の裏切り。親族も決して悪い人間ではなく当時軍のトップであったプロイツェンに圧力をかけられ仕方なくそうしたのだが。
透華の両親の件を見ていると事故死ではない事など誰でもわかる。自分の命は誰だって惜しいものだ。

それから数カ月後、屋敷へプロイツェンが訪れた。
要件は簡単、衣の命が惜しければ両親が残した莫大な財産を研究の支援に使え。さもなくば衣を殺す。
家族のように衣を大切に思っていた透華達に選択肢はなかった。

そしてそれから数年、現在に至る。

衣の身長は既に透華達より遥かに小さくになっていた。

しかし透華は黙ってその数年を過ごす程無能ではない。
怪我から回復したハギヨシを諜報や情報収集に回し、自身もいつかプロイツェンを打倒するべくゾイドの操縦の技量を家族と磨き、家を胸を張って継げるように様々な勉学に励んだ。

そしてついに衣と同じ古代ゾイド人の血を継ぐものをハギヨシの情報で見つけた。名前は宮永咲と言うらしい。
プロイツェンにそれを話した所それを捕らえて古代ゾイド人の末裔である実証を見せれば衣を引き換えに開放するとの約束を受ける。

本当はこのような誰かを犠牲にするような事はしたくない。
だがずっと…永遠に思えるほどずっと、己の無力さを悔やみ、嘆いてきた透華にはそれに頼る他なかった。

しかしいざそこへ向かうとプロイツェンの直轄の部隊であるPK師団が居た。
既にプロイツェンは情報を掴んでいたのだ。踊らされたと思うが最早止まれない。
そこに居るPK師団を壊滅させ、宮永咲を誘拐、命の危険(無論殺すつもりはないが。)へと追い込み古代ゾイド人の能力とやらを開放してやる。
そんな考えに至る程度には追い詰められていた。

しかしそれも失敗する。
PK師団を追い込むことには成功するも謎のグレートサーベルが現れ逆に自分たちが敗走するはめになった。
捕らえられる手前で間一髪ハギヨシが助けに来てくれたおかげで今があるような物だ。

それからさらに数ヶ月が経ち、ついに新しい情報をハギヨシが掴んだ。
ガリル遺跡に古代ゾイド人の残した真のオーガノイドの力と情報が眠っているという情報。
数日前に見た衣は心なしか以前よりさらに衰弱し一刻の猶予もないように見えた。気のせいかもしれないがあのようにカプセルの中で人体実験を続けられる衣を見るなど決して許せる物ではなかった。

忌々しいがプロイツェンにそれを確かめた所、もし事実であれば衣の開放も考えるとの約束を取り付けれた。
…今度こそ失敗出来ない。今度こそ絶対に衣救いだしてみせる。

…私達の家族を。



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