過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」桃子「先は長いっすねぇ」【安価】
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53: ◆uyhWeNAxHY[saga]
2014/09/04(木) 23:50:12.03 ID:vYGFJtEKo

桃子「何よりも、希望をくれて」

京太郎「希望……」

 桃子の口から、思ってもみなかった言葉が飛び出し
 反芻して不思議な心地になる。だって希望だぜ?
 そんな大層なものを俺が与えることができたなんて
 全く思い掛けないことだった

桃子「世界の人口は凡そ70億人。人生が100年あって」

桃子「一人一秒ずつ出会ったとしても、全員には出会えないっす」

桃子「……だったら、誰と出会ったとしても何も変わらない」

桃子「それなら誰かと交流することに膨大な労力を割くよりも」

桃子「最初から諦めて独りきりでいればいい……」

桃子「そう思ってたんすよ」

京太郎「…………」

 それは中学まで、俺と出会う以前の東横桃子の在り方なのだろう

 どんどん存在感が薄くなっていくことに戸惑い
 世界と自分の関わりも薄くなっているように感じられ
 もし世界から疎外されているのなら
 態々自分から関わらなくともいいのではないだろうか?
 今こうして心境を語ってくれている
 彼女の目に映っているのは俺だけではなく
 願って、努力して、悩んで、苦しくて――
 そうやって諦めてしまったかつての自分自身

桃子「でも、京さんと出会って」

桃子「麻雀部の皆と触れ合って、照さんや衣さんと友達になって」

桃子「私の考えは、間違ってたんだなって思えたんす」

 俺の前に躍り出た桃子は、空いていたもう片方の手も取り
 キラキラと表情を輝かせて俺に語り掛ける



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