過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」桃子「先は長いっすねぇ」【安価】
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558: ◆uyhWeNAxHY[saga]
2014/09/22(月) 16:17:04.04 ID:U0XUYEMPo

 人間、やるなと言われたことの方がやりたくなるし
 絶対に押さないでくださいと書いてあるスイッチこそ
 押したくならないだろうか

 本人が嫌がっているとはいえ
 途中まで言いかけられてしまっては
 気になって仕方のないのが人情というもので

京太郎「良ければ詳しく教えてもらえませんか?」

 半分身を乗り出す様にして俺は言った

 好奇心や興味は勿論のこと
 少し、寂しさや期待のようなものが
 入り混じった心境だったのは否めない

 戒能プロに抑えつけられ、不満そうなアヒル口を
 してやったり、と得意げな表情に一変させたのは瑞原プロだ

はやり「ほら、須賀君もこう言ってるよっ」

良子「……マジですか?」

京太郎「マジです。大マジです」 

良子「オゥ、マイ……」

 額と眉間にそれぞれ縦横の皺を寄せる
 器用な芸当を見せて戒能プロは軽く肩を落とした

 彼女を有名人にした出来事ってのは
 そんなに知られたくないことなのか
 初対面の人に対してこうなんだから
 よっぽどのことなんじゃないだろうか……

 今更だが、戒能プロに悪い気がしてきたぞ

 そんな俺の内心を知ってか知らずか
 背もたれに身体を預けた戒能プロに瑞原プロは

はやり「良子ちゃん?」

 意味ありげに視線を送って呼びかける

 だけど断言したっていい。おそらく意味なんてない

良子「好きにしてください。サレンダー、お手上げです」

 半ば開き直ったのか、表情の色を取り戻し
 やや投げやりに戒能プロは答える

 ……なんか聞かなかった方がよかったんじゃないかなぁ

 楽しそうに「そっか♪」と呟く瑞原プロを前にしては
 この後悔は最早手遅れだが

はやり「良子ちゃんが違う意味で有名になってしまった――」

はやり「そう、それは昨シーズンオフのことです」

 低い声音で急に重厚な語り口調になった
 瑞原プロに面食らって口の中の水を噴きそうになった
 すんでのところで堪えたのだが……
 いくらなんでも似合わなさすぎるだろう
 ルンルン♪キャピキャピ☆って感じが平常運転の人が
 いきなりドキュメンタリーのナレーションみたいな
 厳かな雰囲気を出すんだぜ?

 その切り替わりの上手さ、速さに
 感心するところなんだろうけど
 俺の中ではそれ以上に、笑いの方に
 パラメーターが振り切ってしまっていた


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