過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」桃子「先は長いっすねぇ」【安価】
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941: ◆uyhWeNAxHY[saga]
2014/10/19(日) 14:23:41.49 ID:3WkJMb/Po

京太郎「そんなことないですよ」

京太郎「大した事ないなんて、そんなことはないんです」

玄「……須賀、君?」

京太郎「だってそれは、貴女が自分の母親の言葉を――」

京太郎「いや、お母さんを信じて、力を尽くして」

京太郎「それで得たものなんでしょう?」

京太郎「だったら、大した事ないなんて」

京太郎「……そんなことあるわけないじゃないですか」

 信じることで紡がれる力

 肉体という個と個を隔てる障害を通り抜け
 思考と精神に依拠する人との繋がり
 もしその輪を際限なく広げることができれば
 全ての人間と分かり合うことすら可能なもの

 人が持つ可能性。多様な拡がりを魅せる希望――

 言葉にして表現を弄せば弄するほど
 自分の中にあったはずの感情は姿を変えて
 見出した時とは違うものになっていく
 伝えたいことが上手く伝えられない
 その感覚が、とてももどかしい

 けれど、言葉にすることを諦めてしまえば
 何かを伝えることすらできない……!

京太郎「信じるってことは、簡単な事じゃあないと思います」

京太郎「一時の信頼は容易だったとして――」

京太郎「それを永続させることができるほど」

京太郎「人間は、お互いのことを分かり合えない」

 血の繋がりという、個と個とを結び合わせる
 目に見える形があったとしても――
 足りない言葉を補うには、なお不足している

京太郎「それでも……」

京太郎「それでも、一途に信じ続けることができたんじゃないですか」

 ドラを大切にしなさい

 そんな、たったの一言
 彼女の顔も名も知らぬ俺には
 勿論その真意を汲むことはできない

 だけど、その想いはちゃんと伝わっているんだ
 その言葉をひたすらに信じ、実際に力を彼女が結実させたことが
 何よりもの証拠じゃないだろうか
 
京太郎「愚直なまでに“信じる”ことだってできる」

京太郎「人には、そういう可能性だってあるんだ」

 真っ暗闇の中に灯された一筋の光かもしれない
 だけど、その温もりさえあれば――
 それを次へと繋いでいくことができれば――
 百年の絶望だって乗り越えることが
 できてしまう、可能性……

京太郎「それを示してくれる貴女とお母さんの繋がりを……」

京太郎「貴女自身が大した事じゃないなんて、謙遜するなんて」

京太郎「そんな哀しいこと、しないでくださいよ」

玄「…………」




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