過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
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133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 21:15:50.55 ID:YtpFI3Ae0
 勇者の狙いは明白であった。 魔王など後回しにし、魔王の間に到達することである。

 魔王の間には、破壊されては困る何かがある、それがなんなのかまではわからない。

 しかし、魔王は明らかにその場所を庇うように戦っている。

 その状況こそ、重要だった。

 勇者の銃剣の銃口が、魔王の間へ向けられる。

 庇うようにその場に転移する魔王。

 放たれる雷弾が、魔王に着弾する。

魔王「……ッ」

 雷弾の直撃により吹き飛び壁を貫通し、床を転がる魔王。

 床を腕で撃ち、胴体を起こす。

勇者「!!」

 勇者の周囲を覆うように、無数の黒い槍が切っ先を勇者へ向け、空中に召喚されていた。

 雷撃の閃光で視界が塞がる一瞬を利用して、防御ではなく、攻撃に転じた――

 槍が、一斉に勇者へ迫る。

 勇者は跳ねるように跳躍すると、体を錐もみさせ、迫る槍を時に躱し、時に剣で撃ち落とし、時に魔法で迎撃した。

 いなしきった勇者の背後、拳を振り上げる魔王。

勇者「!」

 勇者は咄嗟に体を反転させると、剣の腹で拳を受け止めた。

勇者「  」

 下から上へかち上げるように振るわれた拳撃に、勇者の体が浮き上がる

 魔王の拳の着弾点を中心に、まるで透明な風船が膨らむ様に空間がゆがんだ。

魔王「死ね」

 やがて空間がガラスの割れるような音と共に爆ぜると、勇者の体は一瞬にして極超音速まで加速し、魔王城の外へ弾き出された。



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