過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2014/09/08(月) 21:43:08.67 ID:YtpFI3Ae0
勇者「……」
茫然と勇者は天井を見つめる。
――決定的だな
こちらの出来うる限りの最大出力の攻撃よりも、敵の指一本の突きの威力がはるかに勝る――
これじゃ、どんなに魔力を体にため込んでも、どうしようもない。
膨大な魔力得ようと、それを放出する出力が、人間では絶望的に足りないのだ。
全世界人類魔力集中作戦は、ここに破綻した。
勇者は力なく笑うと、魔王達から魔力を吸収し、その魔力で体を回復させながら、よろりと立ち上がった。
勇者(やはり正攻法じゃ……勝ち目はないか)
女の魔王は、勇者の瞳を見て眉を寄せた。
女の魔王(まだあきらめていない……?)
勇者の弱さを見せつけ、あの屑魔王の評価を最大限落とすつもりだったが…ここまで粘られると逆効果か…?
まさかここまでやって心が折れないとは
女の魔王「もういいわ」
女魔王はそう言うと、勇者を拘束するための魔法を――
だそうとしたとき、その手を止めた。
勇者が、おもむろに腕を上げ、指差したのだ。
その先には――大魔王がいた。
家 畜 の 分 際 で 大 魔 王 様 を 指 差 す だ と ?
その行為に切れたのは、女の魔王だけではなかった。
女の魔王と勇者の戦いを見ていた内の五人も、この不届きものを殺すべく、動く。
が
勇者に向かって放たれた攻撃はすべて、勇者からそれた。
!?
勇者の前に立ちふさがるようにして立つ細目の魔王。
それにより、勇者を殺すべく放たれた攻撃は、すべて無効化されたのだった
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