過去ログ - 希「死なんといてね、ことりちゃん」ことり「知らないの?…私は死なない」
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197: ◆Qe7X7xrNvI[saga]
2014/09/17(水) 01:37:22.13 ID:XVZrqdMvo
東條西木野☆探偵事務所地下


凛「ま、真姫ちゃん…。度肝を抜かせるもの、って一体何のことにゃ…?」

真姫「…こいつよ」サッ

絵里「え…。それ、って…」

真姫「まだ完成はしていないし、使えるものになるかもわからない」

真姫「だけど、希が敵の方向すら認識できない以上、これを使うしかないわ」

真姫「絵里が戦えれば良かったんだけど、綺羅ツバサの波動に対するトラウマのせいでまともに動けそうにないしね」

絵里「も、申し訳ないわ…。あれを見るとどうしても体がすくんで…」

真姫「…仕方ないわよ。一度は間違いなく、アイツのせいで死んだんだから」

真姫「だから、私たちにはこれしかない」

凛「でも、でもそれって…!希ちゃんが…」

凛「希ちゃんが、かわいそう、だよ…」

絵里「…」

真姫「それは…、希がどう思うか次第ね」

真姫「とにかく今は!使うにしろ使わないにしろ、調整が必要よ!使い物にならなきゃ意味がないんだから!!」

凛「わ、わかった…。それで、凛はどうすればいいの?」

真姫「まずはね…」



東條西木野☆探偵事務所内


希(それから、うちと音無さんによる、奇妙な筆談は続いた)


音無「え、えと…、こ、こう書けば、いいのかな…?」


希(うちが紙に質問を書いて数秒待つ)

希(すると、何秒か経って突然、瞬きをした刹那、数瞬前には紙に書かれていなかったことが書かれている)

希(どういう理屈でこうなるかはわかったもんやないけど、でも)

希(『真の孤独』とは言った割に、抜け穴はあるものやな、と思った)

希(まぁ、うちが誰かいる、と理解しなければ成り立たないことやねんけど)

希(主観的にも、傍目から見てもおかしな筆談は、ゆっくり、ゆっくりと進められた)


希「…はぁ、なるほどねぇ…」


希(なんでそれほどにゆっくりかと言えば、それは音無さんの書くスピードが異様にゆっくりだから)

希(…うぅん、違う。正確には、悩んで悩んで、本当にこれでいいのか、と何度も確認した上で出してる)

希(幾度となく二重線で消された文字や、手が震えてガクガクになってる文字が、そのことを物語ってる)

希(つまり、音無さんはただ会話するだけでなく、筆談での会話でもどもりまくってる、ていうわけやね)

希(きっと本人からすれば、こうやってうちの正面に座ることも、会話混じりで筆談を交わすことも、辛いことのはず)

希(それでも彼女は、自らの意思でここに来て、うちに助けを求めてる)

希(それほどの勇気を出す理由は、筆談を始めてからすぐにわかった)


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