過去ログ - 希「死なんといてね、ことりちゃん」ことり「知らないの?…私は死なない」
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356: ◆Qe7X7xrNvI[saga]
2014/10/05(日) 14:52:01.09 ID:3O/d7vVao
これを、初めに読んでいるのは、誰でしょうか。

やっぱりあんじゅ?まさかの、英玲奈かな。

ツバサだったら、少し驚き。

でも、ここに入れておけば、きっとマキには見つからない。

彼女はこのアクセサリーに少しも興味を示さなかったから。

だから、ここが一番安全な隠し場所だと、思った。

聞いて、ツバサか、英玲奈か、あんじゅ。

私は、裏切るつもりなんかない。

全ては、マキが仕組んだこと、だって。



ツバサ「なによ、これ…!?」



そこには、マキが真姫に対して行った事の全てが書き記されていた。

真姫に対して、ガイアメモリというものを用い、催眠に近い状態に陥れたということ。

真姫は自分の意思でなく、金庫から金を持ち出すよう仕向けられたのだということ。

真姫が患っている病気の治療法なんて、まだ確立されておらず、全てはマキのでっち上げだということ。

手紙の文字は徐々に形を歪ませてゆき、所々にドス黒いシミのようなものが垂れていた。

血痕だった。

ガイアメモリの支配は強力なもので、マキに歯向かうようなことをすれば強烈な苦痛が身体を襲う、とも書かれていた。

その度に彼女は、自らの体に鞭を打って、マキの犯行を書き連ねていった。

絶えず襲いかかる苦痛にも耐え、歯を食いしばり、痛みで苦痛を和らげ、

真実を誰かに知らせるために、筆を取ったのだった。

けれど、彼女はマキの犯行を告発し、誰かに復讐を願っていたわけではなかった。

マキに歯向かえば、その人も自分と同じく、支配されてしまう。

だから、絶対に歯向かってはいけないと、言うことを綴った上で。

彼女は、ただ。

自分は、私たちを。

綺羅ツバサを、統堂英玲奈を、優木あんじゅを。

裏切ったのではない、と。

それが伝えたかった。

そう、手紙の最後に。

字とも取れないような、歪んだ文字で、書かれていた。


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