過去ログ - 【Fate】壊れた観測機械と聖杯戦争【安価とコンマで】 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】壊れた観測機械と聖杯戦争【安価とコンマで】

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895: ◆PLTbiiswfL.Y[saga]
2014/09/21(日) 12:00:26.07 ID:G4gKH1VMo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「………」

　　　　　　其処に其処が別世界と思わせるような、異質感と黄金の魔力を迸らせる、何かが居るのは分かった。

　　　　人では決して発せない濃縮された魔力の波動に、この事態を引き起こした者の正体を直ぐに看過も出来る。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「……サーヴァント以外は有り得ないだろうね」

　　　　　　　　　近くに親しい者が居ない影響で、属性魔術の空の王質が顕わになり、口調と思考が一変する。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だけどそれよりも、とにかく解せなかった事がある。

　　　　　　　　　　　　　「この度の聖杯戦争においてバーサーカーとして召喚されたのは、セブンス…」

　「よって暴走を起こすサーヴァントは、精神汚染を持っているか、精神的な干渉を受けたサーヴァント以外は有り得ない」

　　　　　　　　　　　　　「だけど。これほどの大規模の暴走を許すマスターが居るって言うのかい…？」

　　　　　　仮にそのサーヴァントが、精神に異常を来していたとして、マスターはそれを制御できる令呪を持っている。
　　　　　　強い対魔力を持っていたとしても、英霊を律する為の機能であるらしい、令呪に逆らいきることは不可能。

　　例外としてこれほどのサーヴァントの暴走を許す、神秘の秘匿も常識も度外視した、マスターであるなら話は別と言える。

　　　　　　　　…ならば可能性が高いのは。サーヴァントはマスターに逆らえないのが、絶対であるのなら。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「やっぱりマスター側がこの状況を許したか」

　　逆にマスター側からすればサーヴァントは令呪で、自由に行使が出来るのだ。サーヴァント側の一切の意志を無視してだ。

　　　　　　　　自らの成し遂げたいことを、聖杯に頼らずサーヴァントに頼ることで、可能にさせるような手を取った…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「でもそれは、ハイリスク過ぎると思うがね…」

　　　　　　　　　　　　　　　ならば精神干渉を得意とするサーヴァントの精神攻撃を受けてしまったか…。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　正気でないのであれば、この事態も納得は出来るけれども…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「…駄目ね。今の私じゃ何も分からない」

　　　　　　　　　　　　　だがこれらは、あくまでもただの予想であって、確定付ける情報では決してない。

　　　　…とにかく情報が不足しすぎている。王性に頼っても自分だけの視点で得た情報では、精々この予想が限界点。

　　　　　　　　後の足りない情報は各マスターを喚び出した監督役から、引き出して正しい答えに辿り着ければ良い。

　　　　　　　　　　　　　　　お母様に一刻も早く、有益な情報を持ち帰らなければならないのだから。

　　　　　　不明瞭過ぎる現状に、お母様を想い顔を顰めながらも、私は可能な限りの速度で教会へ目掛けて翔けた。

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