864: ◆7SHIicilOU[saga]
2015/03/02(月) 21:56:52.17 ID:KbYlFrk5o
【featuring. Miku】
どうも皆さんこんにちは。マスターズプロダクション所属、
チームCuteの前川みくです。
「むかつくむかつく! む〜か〜つ〜く〜!!」
現在事務所の6階。主に仕事がまだ残ってる人がたむろしている談話室その1、
ではなくその2の方。昼間予定が空いてる人が食事を取る時や
3時のおやつ時とかに使われるキッチン付きのもはや食堂と
言い換えてもいいんじゃないかという談話室その2。
「なぁにが『ふふっ、今日はなんとかアタシの勝ちみたいだね。楽しかったよ、
またステージの上でキミに会えるのを楽しみにしてるよ』よっ!」
ちなみに、さっきのもこの台詞も言ったのは私じゃなく。
同じ事務所の先輩アイドル水瀬伊織さんの発言である。
聞くところによるとオールスターやユニットではなく、
完全にソロ対ソロのフェスで玲音さんに挑みそして惜敗したらしい。
「今日はかんっぜんに勝ったと思ったのに!」
「ま、まぁまぁ……落ち着くにゃ」
「うっさい!」
なお、現在事務所にはプロデューサーを筆頭とした
いおりん先輩を宥められる人が居ない。小鳥さんもちひろさんも
今月は年度末ということで声をかけるのもはばかられるほど忙しそうだし。
他の天使組の人達も仕事中で居ない。ぎりぎり頼めそうな星組の人達すら居ないので
どうにも対応に困ってしまう。下手に私が「次頑張ればいいにゃ!」みたいに気安く言って
鞭打の如き一撃を頂戴する事態になるのは避けたい。
「あぁー! もうっ腹立つ! みくっ!」
「は、はいにゃ!」
こっちをカッと見て名前を呼ばれ、
咄嗟に背筋が伸びてびしっと気をつけの姿勢になる。
猫だから、逆らってはいけないものに敏感。にゃ。
尻尾はピンと立って、耳はぺたんと後ろに倒れてるあの感じ。にゃ。
「レッスン行くから、付き合いなさい」
「えっ、たった今帰って来たばっかりなのに大丈夫なのかにゃ?」
「いいのっ! ……間違いなく今回私は完璧なパフォーマンスをしたわ。
調子が悪いとか、あそこをミスしたとか言い訳なんかしないし、できない。
それで負けたんだから休んでる暇なんかないのよ!
まだ感覚が残ってるうちに少しでもやるの! そんで次は私が圧勝してやるんだから!」
この辺の切り替えは凄いと思う。
なんだかんだで今回の負けにぷんすかしてたのに使ってた時間は15分位。
もう次を考えてレッスンに励もうとは。
「わかったにゃ! お付き合いさせてもらうにゃ」
玲音さんもそうだけど。私にとってはいおりん先輩も超えるべき壁。
なら追いかける側が『私は遠慮しておきます』なんて、そんな事いえない。
少しでも差を縮めるなら、二人きりでレッスンできるチャンスはできるだけ掴んでおきたい。
「じゃあ行くわよ。確か今ならマストレッスン受けれるから」
「え」
「負け越しなんて伊織ちゃんのプライドが許さないんだから! 行くわよ!」
選択肢ミスったかも知れない。にゃ。
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