過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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125:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga ]
2014/11/07(金) 23:29:16.64 ID:ZiYu2cqm0
「……こうして、勇者と魔神の決戦、そのコングが鳴ったのでした」

トールは長話に疲れてきたのか、水を口にした。
そんな彼にひまわりは手を挙げる。

「ハイ、トール先生」

「ハイ、ナンナちゃん」

「何でオティヌスさんは魔術が使える様になったんですか?」

「良い質問だ。ナンナちゃんは『星空のパラドックス』って知っているかい」

「えっとたしか『宇宙の体積が無限ならば、そこに在る星々の数も無限になり夜空は星に埋め尽くされるはず』って話ですか?」

「そう、『けど実際にはそうなっていないから宇宙は有限である』って続くヤツだね……まさか知っているとは思わなかったけどさ」

「それがこの話と……ああ、なるほど」

「そう、魔術師が魔術を使うのに最初に行う事は『世界を切り取る』事だ」

並みの魔術師は自身の魔力で世界の全てに影響を与える何て出来ない。
故に魔術師たちは皆『箱庭』を作る。
この『箱庭』の中でのみ、魔術師は魔術を行使出来るのだ。
例外的にオティヌスは、逆に魔力が多過ぎた為に魔術を上手く扱えずにいた。
しかし『有限な世界』では多過ぎる『無限の魔力』も、それこそが適量となる『無限の世界』を得ればどうなるか。

「だから『あの戦場』に限りオティヌスも本来の強さを取り戻したってわけさ」

もっとも、あの時に使えた力はせいぜい『魔導師』級だったとも言ってたけどな、と続けた。

「なるほど、『決戦に相応しい舞台』と言うだけはありますね……ただ」

「うん」

「お兄ちゃん相手に『強者の余裕を見せる』って『フラグ』ですよね」

「……だね」



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