過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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◆aMcAOX32KD1b
[saga]
2014/11/28(金) 03:12:02.84 ID:ID1WqSrK0
オティヌスが目を覚ます。 クサハラ
見慣れぬ景色に上体を起こして周囲を見れば、どうやら自分は草原に寝かされていたらしい。
「お、おきた?」
その声の主は、夢に見ていた少年だった。
あの少年の物語が、野原しんのすけの実体験だと言うことは、その内容から理解できていた。
「先程まで貴様の記憶を見ていたぞ……アレは何だ?」
オティヌスは少年を睨みながら訊いた。
「ああ、アノビームはオラのイメージの塊だからね、アレに撃たれた事でオラの記憶と繋がっちゃったとかじゃない?」
詳しくは知らないと、彼はあくびをしながら答えた。
「それより、ココは何処だ?」
辺りは田園地帯と言おうか農耕地帯と言おうか、少なくとも双葉町では無いだろう。
極めつけに、地面から泡に包まれた何かがポコポコと浮かび上がってきている。
「惑星ヒマワリだよ。慌てて出口をイメージしたからこっちへ出ちゃった」
「ちょっと待て『慌てて』だと?」
魔神の放つ攻撃の数百発を対処してみせた彼が慌てる程の事態が、自分が気を失った後にあったのだろうか。
「だって眼帯のお嬢ちゃん、気絶しちゃうんだもん。説明したよね!?アノ世界で『自分と言うイメージ』を持てなかったら……って!?」
彼は怒っていた。彼女が背後から奇襲をかけようとも、苦笑いと文句一つで済ませていた彼が、しかし今は怒っていた。
「アソコで戦おうって言いだしたからには、良く知っていると思ったんだけど!?」
「……確か、存在が限りなく消滅に近いレベルで希釈されるんだったな。だが私が気を失ったのは貴様のビームに撃ち抜かれたからだろ」
我ながら、酷い責任転嫁もあったものだと思うが、オティヌスからすれば敵にそこまでの情けをかける方がおかしいのである。
そもそもオティヌスは数えるのも馬鹿らしくなる程の死線を潜りここにいるのだ。
逆にそのまま消えなかったのなら、自分が消えかけて慌てるしんのすけを見たかったと惜しむくらいだ。
「まあそれは置いといて、お嬢ちゃん」
イノチ
「何だ?私は貴様に負けた。その上に存在まで助けられたらしいしな。ソレが余計なお世話だと言う事を抜きにしても……後は何でも、貴様の好きにすればいい」
煮るなり焼くなり喰うなりな、と続けた彼女にしんのすけは自分はロリコンじゃ無いからと告げて、本題に入った。
「本当にもういいの?オラの『原石』を使って、やりたい事があったんじゃないの?」
「ああ、それか……それも、もう良い」
恐らくこの少年は、『自分のせいで少女が夢を諦めた』など絶対に在って欲しくない状況なのだろう。
オティヌス自身、この魔神を打ち破ってみせた心優しい少年が、そんな下らない事で悩むのは本意では無かった。
「……気に病む事じゃ無い。別に貴様に負けたから諦めると言う訳じゃ無いのだからな」
「詳しく聞いても?」
「まあ、良かろう……」
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