過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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292:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2015/06/09(火) 04:53:38.21 ID:wJItYbkZ0
   ブランクカード
「なっ、『白紙』!?」

「そうとも言う〜」

『白紙』のカード……
子供向け商品のトランプや花札には、カードが折れたり無くなっても良い様に予備のカードとして一枚だけ入っている物。

「今回の『ワイルドカード有り』のルールは『新品をそのまま使うから』が理由!!」

「なら当然アレも『ワイルドカード』として『あり』って事か!?」

ギャラリーが先程以上にざわめきだす。

「じゃ…じゃあ……」

用心棒の少年が青ざめながら震える声を絞り出した。
          エース
「そう、オラの役は『Aのファイブカード』!!正真正銘『これより上がない役』だゾ!!」

「そ、そんな……嘘だこんな事!!僕は『絶対的な幸運』に護られているんだ!!」

「君がどれだけの強運でも、オラの悪運がそれ以上だったらコウなるでしょ」

真正面から否定され、少年の感情がついに決壊する。

「う……嘘だ!!『こんな現実、全部嘘だ!!!!!!』」

少年を中心にBIPルーム内の景色がグニャリと歪む。
それを見て、しんのすけが叫ぶ。
       バースト
「上条君来て!!暴走だ!早く!?」

部屋の隅でギャラリーに紛れていた上条が、その声を受けて飛び出した。

「触るのは頭で良いんだよな!?」

確認しながら、自身の異能『幻想殺し』が宿る右手で少年の頭部に触れる。

「うん、それで治まるはずだゾ」

しんのすけがそう言った通り、周囲の歪んだ景色が元に戻っていく。

「ふう、何とかなったね。ありがと上条君」

「ああ……と、この子気絶してるぞ?」

少年の上半身は、テーブルの上にうつぶせに倒れていた。

「暴走の負担は大きいからねー」

「大丈夫かこれ。口と鼻塞がってないか?」

「おこしたげれば?」

「そうすっか……ん?」

気を失いテーブルに突っ伏した少年を、椅子にもたれるようにその身体をおこそうとした上条が何かに気づく。


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