過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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◆aMcAOX32KD1b
[saga]
2015/06/09(火) 04:59:08.84 ID:wJItYbkZ0
「お、上条君起きた?」
「……ここは?」
上条が意識を取り戻すと、そこはしんのすけの家だった。
「えっと、あの後結局何がどうなったんだ?」
上条は混乱していた。
何故自分が気を失ったのか、誰が自分をここに運んだのか。
しんのすけが直ぐに戻って来て回収したのだろうか?
「おお、上条氏が起きましたか」
声をかけられそちらを向くと、地下賭博場のBIPルームで会った二人組の片割れ、かんざしの女がそこに居た。
今の彼女はカジノの時のスーツ姿ではなく、黄色を基調とした片方の袖が無い浴衣を着ていた。
「半蔵様!!上条氏が起きましたよ」
かんざしの女に呼ばれ、バンダナの男も上条のそばに来た。
「よっ!!気分はどうだ?」
「あんた達は?BIPルームで会ったよな?」
上条に訊かれ、バンダナの男が答える。
「まあ察してると思うが、俺達はしんのすけのダチだ」
スキルアウト
「『武装集団』か」
「そういう事。俺はハンゾー、こいつは郭だ」
半蔵に親指でさされた郭が上条に会釈する。
「今宵、私たちは万が一の時の為にと、野原氏が後詰として呼んだのです」
郭のあとを半蔵が続ける。
「途中までは正直俺達いらないよなぁと思ってたんだけどさ……」
言いにくそうに言葉を切ったので、しんのすけが引き継いだ。
「荒事になったら直ぐに逃げるつもりだったんだけどね、その子を置いて行くのはまずいかなって」
しんのすけが指さした先を見ると、上条の隣にはカジノの用心棒をしていた少年が寝ていた。
「暴走の後遺症も無いみたいだし、今はグッスリ寝ているゾ」
上条に少年の状態を説明するしんのすけに、半蔵が思い出したように文句を言う。
「お前が真先にそのガキを連れて脱出した理由も解るし『負けちまった用心棒の末路』なんざ想像したくも無いけどよ、いきなり『後頼んだ』は酷くね?」
「まあまあ、半蔵様。それも信頼の証と思えば」
「お前は『御両人』って呼ばれたのが嬉しいだけだろ!?」
話が脱線し始めたので、上条が発現する。
「えっと、俺は何で眠ってたんだ?」
「ん?ああ、コイツさ」
半蔵が上条に小さな飲料缶の様な物を見せ答えた。
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