過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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324:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2015/06/25(木) 04:18:27.38 ID:Zb9lu9mu0
アメリカ合衆国の歴史を語る上で欠かす事の出来ない西部開拓、ゴールドラッシュと呼ばれる時代。
その頃からいち早く『情報』の持つ価値を理解し、調査や報道と言った『情報産業』を立ち上げた一族が在った。
その名はブルーシェイク家、彼らが起した商売は時代と共により大きく、より手広くなっていき、
近年にはその当主は『メディア王』と呼ばれるようになり「世界中の石油の少なくとも30%には何らかの形で関わっている」
とまで言われる程の大金持ちになっていた。

「皮肉なものだな、メディア王がメディアによって殺されるとはな」

しかし件の人物はこの会場にはいない。
先日、そのメディア王は、『オーレイ・ブルーシェイク』は逮捕された。

ブルーシェイク家の女性当主である彼女にはかつて夫と娘が居たが、彼女は娘に厳しすぎる英才教育を行っていた。
それは第三者から見れば暴力以外の何物でも無く、故に離婚、親権は裁判で争われる事になった。
彼女はここで、悪い意味で『メディア王』の名に相応しい活躍をする。
財力にものを言わせ腕の良い弁護士を揃え、証拠は捏造、真相は隠蔽。
表向きの離婚理由は夫の家庭内暴力という事にして、彼女は娘の親権を勝ち取った。
(もっともそうまでして手元に置こうとした娘との暮らしは結局、児童を虐待から守る公権力の介入により叶わなかったが)
そして、そうした悪事の数々がある日突然明るみに出てしまった。

きっかけは彼女の娘リンディ・ブルーシェイクが後見人と共に暮らすハワイの自宅近くで、とある日本人観光客一家が謎の集団に襲われた事だった。
リンディはその集団が自分を連れ戻しに来た母親の手の者だと思い込み、とっさにその観光客の家族に助けを求めてしまう。
それがオーレイの、いやブルーシェイクグループの破滅の始まりであった。
(結局ブルーシェイク家と日本人一家を襲った集団は無関係だった)

証拠の捏造といった親権裁判での件を皮切りに、様々な悪事が瞬く間に公表、拡散していった。
物証の無いグレイゾーンも多く、彼女に下された刑期こそ短かかったが刑務所暮らしを終えて出て来ても復権は不可能だろうほどに、オーレイは既に社会的に抹殺されていた。
先程コツバーンがつぶやいた通り、皮肉にもメディア王はメディアに殺された結果となった。


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