過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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374:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2015/11/13(金) 20:54:13.13 ID:I8zyqEal0

話はパーティ開始の数十分前にさかのぼる。
赤崎達に案内され会場に一足先に着ていたしんのすけは、招待客の中に見知った顔と名前があることに気づき、近くにいたその二人に挨拶しようと声をかけた。

「ほほーい、スンちゃんスンちゃ〜ん」

他国の王侯貴族等ならばともかく、酢乙女家に雇われているだけの筈の黒服がやたらと馴れ馴れしく近づいてきたので、
ルルは王子を護る為に黒服と王子の間に立つ。
護衛が立ち塞がったのに対し、黒服は笑いながらサングラスを外し言った。

「やだなぁ、忘れちゃったの?オラだよ」

王子は驚く、サングラスの下から出てきたのは自分が毎日見ている顔と同じ物だったのだから。
そして、その顔を持つ者は王子が知る限り一人しか居ない。

「あっしんちゃん!?」

久しぶりの友人との、予想外の再会に王子は喜ぶ。

「パーティ開始まで、まだあと少し時間あるしチョット話さない?」

しんのすけの提案に、スンノケシは迷うことなくうなずいた。

ここでは他の人の邪魔になるからと、しんのすけは二人を連れて会場とキッチンを繋ぐ通路の脇にある、使用人達の控室に来ていた。
この時間になれば、もう本来の部屋の使用者達はそれぞれの持ち場で仕事に当たっているのだろう。
今その部屋にはしんのすけ、王子、ルルの三人だけであった。

「まさかしんちゃんと会うとはね」

王子の嬉しそうな声に、ルルも自分の言葉を続ける。

「日本を訪れる以上、ブリブリ王国内に居る時よりも可能性は上がるかと……ですが確かに、その事を踏まえた上でも今日の再会は意外でしたね」

「ルル……さんも、お久しぶり〜」

「『ルル(お姉……って歳じゃもうないな)さん』に込められた失礼な間には気づかなかった事にするわね。しんちゃん」

「いやいや、そんなこと思ってないってば」



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