過去ログ - 【安価・コンマ】八百万の英霊よ、集え39（12代目2スレ目）【募集鯖鱒聖杯戦争】 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価・コンマ】八百万の英霊よ、集え39（12代目2スレ目）【募集鯖鱒聖杯戦争】

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366: ◆F0cTHB3QK/uG[saga]
2014/09/08(月) 00:20:18.31 ID:Sbfs99kj0

　「そ……その」

　貴女は一瞬口ごもり、そして。

　「あ、ありがとう」

　そう言うと、セイバーは溌剌とした笑みを浮かべた。

　険しい表情が緩んだのを見て、貴女は無意識のうちに心を弾ませていた。

　「せやな、こちらこそや」

　セイバーの表情が、また険しく凍り付く。

　「やけど……そういう言葉を伝えてくれへんかったのは、哀しいことなんや」

　「は、はぁ……」

　「やっぱり、そういうもやもやした気持ちを抱えたまま、こういう密約状態を続けるぅいうんは、

　　なかなか難しいことやと思うんや」

　「……」

　普段の貴女の判断能力ならば、その要求の不自然さに気づけたかもしれない。

　否、間違いなく気づけただろう。

　しかし、そのときの彼女は、セイバーの手に不本意なまま抱かれていて―――――結果、些かながらも

　冷静な判断力を失っていた。

　「形だけでいい」

　セイバーは言う。

　「『ごめんなさい』や。ええな？」

　有無を言わさぬ、迫力がここにも散見する。

　貴女の僅かな冷静さは、その場でかろうじて形になり、

　「え……でも……」

　異を唱えようとした、が。

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