過去ログ - 津田タカトシ「第2回女子会をやってきたんですか?」
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37: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2014/09/09(火) 21:50:10.51 ID:kAmCqQWoo

「変な意味じゃないよ。そのままの意味で」

変な意味とは、私が嫌がる類の意味を差すのだろう。
例えば子供っぽくてとか、見た目らしくてとか。
そういう意味じゃないということは。

「あ、ほら、クリームついてる」

私に答えを、その何ともくすぐったい、嬉しいような答えを言わせないようなタイミングで彼は私の頬に手を伸ばす。
正しくは頬と唇の中間あたりだろうか。
視界の端に、白いクリームが付いているのが見えた。
ティッシュを取ろうとする彼の手を、私は掴んだ。掴んだだけで力は入れていない。
彼は私に視線を移す。
私は逆にそらした。
しかし、ずっとこうしているわけにはいかない。
そして、私が行動した以上は、私から言う義務がある。

「……ね」

言葉は一言だった。
あとはすべて、行動に任す。
目を閉じ、息を整えて、私は覚悟を決める。
少しだけ顎を上げた。
掴んだ彼の手から、動揺が伝わった。
ともすれば心臓の脈動すら感じられそうな程に。
彼の心音が。
私に。私の音と。私の気持ちと。
少しずつ同調していくのが、分かった気がした。



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