21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 22:46:42.63 ID:oVE2GZJBo
「研修期間があるんだろう? ならば、とりあえずやってみればいいじゃないか。お前、こういうの興味あったんだろう?」と、お父さんが言いました。
夕食時に話題に出してみたところ、加蓮には意外な返事が返ってきたのです。
「ちょっと……」と、お母さんは言うと目付きが厳しくなりました。
「そりゃ、アイドルは好きだけど……」
「ほら、加蓮もそう言っているんだ。もしかしたら、やっているうちに体力も付くかもしれないだろ?」と、お父さんは言いました。
「私は反対よ。さっき加蓮にも言ったけど、やっと学校に通えるようになったのよ? 今はそれだけで精一杯」
「それは僕だって知ってるよ。でも、やってもいないうちにどうなるかなんて分からんだろ?」
加蓮は頭を抱えてしまいました。
「加蓮、どうなんだ?」
「アタシも、よく分かんない。でも、こんな機会もうないかもだし、ちょっと見てみたい」と、加蓮は言いました。
「見学だけとかできるの?」と、お母さんが言いました。
「明日、電話して聞いてみる」
加蓮は、夕食後、名刺を手にベッドへと倒れ込みました。
「好きだけど、好きだけじゃ……」と、加蓮は呟きました。
結局、翌々日に加蓮はもやもやとした気持ちを抱えたまま事務所の見学へと訪れることとなりました。
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