過去ログ - 北条加蓮「嫌いだった言葉」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:22:45.07 ID:oVE2GZJBo
「これこれ」と、お父さんは言いながら加蓮に袋を渡しました。

加蓮がその袋を受け取ってみると、中を覗いてみました。

開いてみるとゴムのベルトや重りといった簡易トレーニンググッズが出てきました。

「何、これ?」と、加蓮は思わず聞きました。

「これか、これはこうやって使うものでな」

「それは知ってる。そういうことじゃなくて」

「いや、まぁ加蓮がこれからアイドルに挑戦するにしてもしないにしても、体力を付けることは大切だからな。役にたつと思ったんだ」と、お父さんは言いながらにこにことしています。

「ふーん、ありがと」と、加蓮は言いました。

「しかし、もう本当にいいのか?」

「しつこいよ。別にもういい。お母さんの言う通り、まずは学校に通い続けないと」加蓮は自分にも言い聞かせるように言いました。


「夢に挑戦できる機会なんて、なかなか回ってくるもんじゃないぞ」と、お父さんはそれまでより少し声を大きくして言いました。

「もうちょっとゆっくり考えてみてもいいんじゃないか」

「知らない!」加蓮は勢いよく自室に戻ると、机の上に置かれた名刺を手に取りじっくりと見つめました。


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