過去ログ - [安価]アルマエルマ「ふふっ…… もんむす・くえすと♪」偽勇者「……5」[コンマ有]
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大阪|・ω・)<
◆l7chYPXUGs
[saga]
2014/12/08(月) 23:51:24.45 ID:Q2NSVLG00
偽勇者「どうした小僧」
ルカ「おじさん……」
小僧は俺の方に振り向く。
その表情は不安や恐怖が見え隠れしている。
偽勇者「怖いか?」
ルカ「こ、怖くなんて……」
小僧は顔を俯かせ体を震わせる。
そして、俺より小さいその手を強く握り締める。
ルカ「……怖いよ。 怖くない訳ないじゃないか……!」
「相手は魔王軍四天王なんだよ! 今の僕が勝てる相手じゃない事は明白じゃないか!」
「それに僕は、イリアス様の洗礼を受ける事が出来なかった……」
偽勇者「……………」
ルカ「もう、勇者じゃ―――」
― ― ― ― ― 勇者とは勇気ある者ッ!! ― ― ― ― ―
ルカ「えっ……」
偽勇者「そして真の勇気とは打算なきものっ!!」
「相手の強さによって出したりひっこめたりするのは本当の勇気じゃなぁいっ!!!」
ルカ「!!」
偽勇者「なんてな……」
「俺のセリフじゃないぞ」
「このセリフはとある魔法使いのセリフなんだ」
ルカ「魔法使い……」
偽勇者「怖いことは情けないことじゃない」
「しかし、一番に情けないのは仲間や本当に困っている者を見捨てることだ」
ルカ「……………」
小僧の表情から不安や恐怖が消えた。
偽勇者「さぁ早く行けっ」
「胸に勇気の欠片がひと粒でも残っているうちに……!」
「……ニセ勇者にゃあなりたくないだろ……?」
ルカ「……………」
「……ありがとう、おじさん」
偽勇者「まぁ、最悪俺がなんとかしてや―――ありゃ?」
小僧は既に駆け出していた。
―――ひと粒の勇気を握り締めて。
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