過去ログ - 悪魔のリドル 柩「ダチュラ時代から今のお話」
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389:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 01:08:34.96 ID:wP4F+u8SO
〜東京都とある建築現場〜

春紀「あの、何かあったんですか?」

職長「寒河江、まぁ座れ少し話そう」

こういう仕事にはよくある話だけど
現場仕事はよほど大口のものでもない限り一ヶ所に留まる事はないらしい
うちのような零細企業は特に仕事があれば県外でもなんでも出かけて稼がなければやっていけないというのが現実だ

職長「ここでの仕事ももうすぐ終わりだ」

春紀「そうですね」

職長「実は大口の仕事が入ったんだが…場所がな」

春紀「東北…です、か」

職長「…おまえはよくやってくれてるし、その頑張りに触発されてか野郎供の仕事の能率が上がったくらいでな…正直なところ社員待遇で迎えたいくらいなんだが」

春紀「…あの」

職長「いや、おまえの家族の事情はわかっている、だからおまえを連れていくわけにはいかない」

春紀「…すいません」

職長「あやまんなよ、おまえは所詮バイトだ。気負う必要は何もない」

春紀「でも、結局一人抜けるわけですし」

職長「なーに代わりは見つけるさ…おまえの穴だと二人くらい雇わなきゃいけないけどな」

職長は笑っているけど
アタシはそんな気分にはなれなかった

職長「むしろ、食い扶持稼ぐ立ち場のおまえは自分の心配しなきゃならんだろうに」

春紀「そうですね」

そうだよな、あと数日でここ終わったらまた仕事探さなきゃならないんだよなぁ…どうすっかな

職長「そこでだ!」

ニヤリと笑う職長サン

職長「おまえなら俺も安心して紹介できるからな、いくつか見つけといてやった」

春紀「は、い?」

職長「紹介状は書いといてやったから履歴書のコピー用意しとけ後の書類は俺が準備すっから」

春紀「そんな、悪いですよ」

職長「次の職場も見つからないで、不景気な顔されてお別れなんて嫌だっていう俺のわがままだから受けといてくれ」

春紀「はぁ…」

職長「大丈夫、まともな仕事しかないから安心しろ」


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