過去ログ - キョン「この中に宇宙人(略」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/09/12(金) 18:39:52.05 ID:NTaRuB270
サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが、
それでも俺がサンタを信じているかと言うとこれは確信をもって言えるが今でも信じている。

事実、幼稚園のクリスマスイベントにサンタが現れた。

そんなこんなでクリスマスにしか仕事をしないサンタにあこがれを持っている賢しい俺なのだが、
宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力や悪の組織やそれらと戦うヒーローたちの存在も信じている。

俺は心の底から宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力や悪の組織が目の前にふらりと出てきてくれることを望んでいる。

俺が朝目覚めて夜眠るまでのこのフツーな世界に比べて、あのような世界の、なんと魅力的なことだろう。

宇宙人にさらわれてでっかい透明なエンドウ豆のサヤに入れられている少女を救い出したり、
レーザー銃片手に歴史の改変を計る未来人を知恵と勇気で撃退したり、悪霊や妖怪を呪文一発で片づけたり、
秘密組織の超能力者とサイキックバトルを繰り広げたり、つまりそんなことをしたい!

いや待て冷静になれ、仮に宇宙人や(以下略)が襲撃してきたとしても俺自身には何の特殊能力もなく太刀打ちできるはずがない。
ってことで俺は考えたね。

ある日突然謎の転校生が俺のクラスにやって来て、
そいつが実は宇宙人とか未来人とかまあそんな感じで得体の知れない力なんかを持っていたりして、
でもって悪い奴らなんかと戦っていたりして、俺もその闘いに巻き込まれたりすることになればいいじゃん。
メインで戦うのはそいつ。俺はフォロー役。おお素晴らしい、頭いーな俺。

しかし現実ってのは意外と厳しい。

実際のところ、俺のいたクラスに転校生が来たことなんて皆無だし、UFOだって見たこともないし、
幽霊や妖怪を探しに地元の心霊スポットに行ってもなんも出ないし、
机の上の鉛筆を二時間も必死こいて凝視していても一ミクロンも動かないし、
前の席の同級生の頭を授業中いっぱい睨んでいても思考を読めるはずもない。

中学校に入学したのを機に俺は俺なりに、積極的にそういう不思議なものを求めた。
ところが、やっぱり不思議なものに出会うことが出来ず、半ば失望していた。

そんなことを頭の片隅でぼんやり考えながら俺はたいした感慨もなく高校生になり----、涼宮ハルヒと出会った。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/09/12(金) 18:40:23.99 ID:NTaRuB270
山の上にある高校の入学式も無事に終わった。

何で知っているかって?そこの新入生が俺だったからだ。

俺は配属された一年五組の教室へ嫌でも一年間は面を突き合わせねばならないクラスメイトたちとぞろぞろ入った。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/09/12(金) 18:41:07.57 ID:NTaRuB270
出席番号順に男女交互で並んでいる左端から一人一人立ち上がり、氏名、出身中学プラスα(趣味とか好きな食べ物とか)をあるいはぼそぼそと、
あるいは調子よく、あるいはダダ滑りするギャグを交えて教室の温度を下げながら、だんだんと俺の番が近づいてきた。

俺の番となった。氏名、出身校を言い終えた俺は、

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/09/12(金) 18:41:34.31 ID:NTaRuB270
長くて真っ直ぐな黒い髪にカチューシャつけて、この上なく整った目鼻立ち、
意志の強そうな大きくて黒い目を異常に長いまつげが縁取り、薄桃色の唇を固く引き結んだ女。

俺はそれを確認する為に振り向いた。

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/09/12(金) 18:42:02.85 ID:NTaRuB270
そして、後ろの席の少女の自己紹介の番となった。

「え、えっと、先ほど初対面の人に話を向けられてしまった、東中学出身の涼宮ハルヒです」

ここまでは普通だ。涼宮ハルヒと言うらしい。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/09/12(金) 18:42:47.69 ID:NTaRuB270
数日経ったある日のこと。後ろの席の美少女、涼宮ハルヒに話しかけた。

もちろん話題はあのことだ。

「なあ」
以下略



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