20: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2014/09/14(日) 08:30:52.09 ID:L+7u/Q1o0
シンジはアタシのものじゃなかった。
エコヒイキのものになりかけていた。
そう思うだけで、これまでどこか胸の中にあった安心感が微塵も容赦なく消え、代わりに強い不安だけがアスカの胸に残った。
喉が乾いて、アスカは台所に行き牛乳を取り出した。パックのまま口につけて少しだけ飲むと、また冷蔵庫に戻す。
パタンという扉の閉まる音と同時に、つけっぱなしにしていたテレビのニュースキャスターが午後九時を告げた。
アスカは小さく息を飲み込んだ。
シンデレラと同じで、あと三時間で魔法が解けて、それから先はもう取り返しがつかなくなってしまうような、そんな思いに不意に囚われた。
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