13: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/14(日) 22:19:36.50 ID:4ZFYR2uVO
「ありがとう、瑞……瑞鶴」
どうにも言葉に詰まってしまう。
赤城はそれだけを早口に言うと席を立った。
見れば瑞鶴はにんまり笑って、右の手を顔の前でひらひらさせている。
これ以上褒め殺されてはたまったものではない。
膳を持つや回れ右、そそくさとその場を離れることにした。
「一○○○に弓道場集合です。忘れないように」
加賀の声が背後からかかった。
振り向くことなく、首をこくこくとだけさせて応答した。
これだけでも伝わると確信していたので、振り向くことはなかった。
「……」
だから赤城は、瑞鶴の視線が去りゆく己の背に投げかけられていることに、まったく気が付かなかった。
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