89: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:51:05.82 ID:fTpXk5n+O
「……ああ、私は」
赤城は膝から崩れ落ちた。
わかっていた、理解していた。
本当は頭の片隅では理解できていた。
あの怪物は何者なのか。
なぜ加賀が、飛龍たちが、赤城より遥かに早く着任していた古参の艦たちが、その相貌を目にして一様に顔色を変えたのか。
本当はすべてわかっていた。
沈みゆく怪物が伸ばした左腕に、その薬指に、なぜ「あんなもの」が存在していたのか。
己の同じ指には存在していない「あんなもの」が、いったいどうしてあそこにあるのか。
「そう、なんですね。私は。私は」
そして、なにより、なによりも。
「加賀、飛龍に蒼龍もか。これはいったいなんの騒ぎで……」
「提督、待ってください! 今はダメです!」
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