過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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107: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/11/28(金) 01:04:15.75 ID:rRVkEB150
ひとしきり口が落ち着いたところでオレンジジュースのグラスを取った。

爽やかな酸味が喉に嬉しい。絞りたてのジュースならではの風味である。

咲「ご馳走様でした。美味しかったです」

食後の紅茶をちまちまと飲みながら、咲は辺りをそっと見渡した。

地下といえどもここは正確には半地下というべき場所だった。

たった三段の階段があり、その先はフロントとロビーになっていた。

一応食堂と名乗ってはいるものの、このスペースにテーブルは咲が座っているものも含めて三つしかない。

昨日は色々とありすぎてちゃんと把握できていなかったが、

どうやらこのホテルはうなぎの寝床のような形になっているらしい。

間口が狭く、奥にぐんと細長く広がっている。

日本では京都などの古都でよく見られる形だ。

日本だと税金対策であのような形が流行ったと聞くが、はたしてパリの場合はどうなのだろう。

そんなことをつらつらと考えていると、フロントの方から軽い靴音が聞こえた。

待機してたらしいミチコさんが「Bonjour!」と誰かに呼びかけている。

それにぼそりと「Bonjour」と返す声に、咲はもちろん聞き覚えがあった。

咲「和ちゃん、おはよう」

和「おはようございます、咲さん」

食堂に入ってきた和が咲に向かって歩いてきた。

咲「和ちゃん、今日はよろしくお願いします」

咲はぺこりと頭を下げた。

今日は和をガイドにパリを観光する予定なのである。

和「はい。朝食を終えたのなら早速行きましょうか」


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