過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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111: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/11/28(金) 01:37:19.78 ID:rRVkEB150
石造りの橋を渡り、例の大きな教会を横目に真っ直ぐ進む。

巨大な長方形を二つ並べたような不思議な形の建物こそが、かの有名なノートルダム大聖堂であった。

和「今わたしたちがいるのがシテっていう小さな島です」

咲「ここが、パリ発祥の地……」

ガイドブックなどで知ってはいたが、今実際にその土地を踏んでいると思うと感慨深い。

このシテ島に鎮座する先ほどのノートルダム大聖堂と西にそびえたつエッフェル塔――

その間が、いわゆる「パリの中心部」となるらしい。

和「だから、これから行くバスティーユもちょっと外れていますし、北駅なんて……」

咲「あーもう、わかったって!私が不勉強だったから……っ」

和の説教であの散々な日を思い出しそうになり、咲は思わず耳を塞いだ。

その様子を見て和の目が柔らかく細められる。


シテ島を渡ったあとは、東に向かってセーヌ川沿いを歩くことになった。

石畳の遊歩道には揃いの緑色の屋根を携えた屋台が行儀よく並んでいる。

咲「あれは何を売っているの?」

日本で屋台といえば食べ物が中心だが、どうやらこちらは別のものを取り扱っているらしい。

咲の目に飛び込んできたのは少し古めかしい絵画やポスターのようなものだった。

好奇心に推されて近寄ろうとすると、「ダメです」と不機嫌な声で和に止められた。


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