過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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165: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 22:03:38.36 ID:Ev0pzMFs0
返事は明快だった――ならば和は絶対にそうするだろう。

咲が掴めそうで掴めない本心を、隠したままで。

咲「……れは、いや」

和「咲さん?」

咲「それは絶対にイヤ」

偶然の再会で、消えかけていた火がまた燃え上がっただけなのかもしれない。

だって、六年だ。

そんなにも長い間二人は疎遠になっていて、思い出すことも時折で――けれどずっと燻っていた。

相手が大事だったことだけは確かだったから、曖昧に全てを終わらすことなんて許せなかった。

咲「私が知りたいのは和ちゃんの答えなの。例え、それがどんなものだって……」

和「……分かりました」

またギシリとベッドが鳴いた。

距離があまりに近くなって、もう咲は和の瞳しか見えなくなる。

和「そういうことなら、教えてあげます。今度はもっと深く刻み込んであげますから」

そうして和はまた咲の唇に噛み付いた。

唇を塞いだまま性急に咲の肌を探りはじめる。

その感触にふるりと震えながら、咲はぎゅっと目を閉じた。


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