過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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84: ◆CU9nDGdStM[saga]
2014/10/30(木) 22:44:11.18 ID:rbJeXhC60
ミヤコ「場所は和と憧が知っているわ。ちゃんと案内してあげてね」

和「分かりました」

ミヤコ「あ、でもエレベーターは一人しかダメよ」

和「それも分かっています」

そう返すと、和は一人でさっさと階段を登りはじめてしまった。

咲「えっと、私は……」

憧「部屋は最上階だから、宮永さんがエレベーター使って」

憧が指差した方を見ると、北駅のホテルで見たのと似た小さな扉がある。

咲が一人なんとか入れこめそうな狭い空間が、エレベーターとのことだった。

憧「そこのボタンを占めたら、勝手に動き始めるから」

咲「え、あ、うん」

憧の指示通りに押すと、ガコンガコンとすごい音をたてて扉が閉まる。

憧「じゃ、上でね!」

憧の明るい声を下に聞きながら、咲を乗せたエレベーターはやはり大きな音で喚きながら上へと登っていく。

――ガ……ッコン!

咲「わっ」

二分ほど乗っていただろうか。

よろけるくらいの衝撃と共にエレベーターが止まった。

ほどなくして、締まる時と同じような騒音と共にエレベーターの扉が開いていく。

憧「お疲れ様」

扉の向こうには、すでに憧と和が待っていた。


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