過去ログ - 【SideM】伊勢谷四季「百物語をするっす!」
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76: ◆q2oAjQREXs[saga]
2014/09/25(木) 00:21:06.29 ID:DtavuiQf0
そいつは今まで見たことがないような、嬉しそうな様子だった
どうしたんだ?って聞いたら、お礼を言いに来たって言うんだ

「お父さんとお母さんが仲直りしてね、遠くに行くことになったの」
「それで、ぼくも一緒にいくから、お別れ言いに来たの」

それで、今までありがとうって言ってすぐに帰っちまったんだ

引越しでもするのかと思ってな、少し寂しい気持ちもあったが、それ以上に嬉しかったよ
まだ小さい子供なんだから、両親と一緒にいられるならその方が良いに決まってるからな

でも、その翌日…そいつと両親の三人が、一家心中したっていう知らせが入ってきた

死亡推定時刻は前々日の夜で、そいつが俺に会いに来たのはもう心中した後のはずだから
俺が最後に会ったあいつは、幽霊だったんだろうな

でも、俺は正直そんなことはどうでもよかった

両親に殺されたっていうのに、あいつは、一緒に連れて行ってもらえることを喜んでた
それ程までに、両親の愛情に飢えていたんだ

そのことが何よりも…悲しくて寂しい

っと、怪談のはずなのに、話がそれちまったな
俺の話はこれで終わり…って、お前らなんで泣いてるんだよ!?


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