過去ログ - 傭兵「この世でお前が一番大事」僧侶「じゃありま……えっ?」
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54: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/21(日) 08:46:49.86 ID:PenK6jnl0

掃除婦「傭兵様、あなたは今『何を』と仰ったのですか? 何を――あなたが? ふふ。うふふ。とぼけているのか、はたまた相当な朴念仁なのか?」

 召使の服、そのスカートの端をつまみあげると、ぼとりと音がして一足の靴が床へと落ちた。
 そういえばこの部屋、衣服どころか掃除婦の召喚の媒介である靴すら存在しない。まさか、全部を身に着けているわけでは、ないだろうな?

掃除婦「……まぁ、構いません。答えるならば、傭兵様。わかっているかもしれませんが、邀撃対象は僧侶様、それ以外にはございません」

掃除婦「そして同時に、警護対象も僧侶様でございます。矛盾とは言わせませんよ」

傭兵「……」

 俺は、黙った。

 沈黙は金である。雄弁は銀。カネではなくキンなのが惜しいところだが、価値があるならそちらを選択しない謂れはない。

 というのは半分事実でもう半分は強がりだった。俺は意識して沈黙をしていたのでなく、意識すら沈黙していたのだった。



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