過去ログ - 安価でシークレットゲーム8
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134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/27(土) 12:48:24.93 ID:Ej5WB4sI0
しかし、対称的に中に流れる空気は重く暗い。
中にいる潤井正純(男子2番)と加古美里(女子7番)が原因だ。
静かな講堂に泣きじゃくる声が響き、鼻を啜る音が響く。
その原因となったのは、ただ1つ。

梶原匡充(男子4番)の、死。

朝の放送で3人の男子が呼ばれ、その3人目が、匡充だった。
正純にとっては、いつも一緒にいたルームメイトの匡充。
美里にとっては、本当に生まれて間もない頃から一緒にいた匡充。
匡充がいなければ、きっと今の自分は違うものになっていたのかもしれない――正純にとっては、そう思うことすらできるほど、匡充の存在は大きかった。

だけど、もういない。
そう、放送で告げられた。

信じられない。
実感が湧かない。
今でも、講堂の扉が開いて、「ごっめん、冗談冗談!」と中性的な、やんちゃな小学生のような笑顔を振り撒いて入ってきそうだ。

「嘘吐き……ッ」

美里が鼻を啜り、唸った。

「珠尚探して戻ってくるって…言ったのに…ッ」

放送の後、美里が何度も言った言葉だ。
匡充を非難することで悲しさを紛らわせようとしているのか、それとも、そうやって責めていれば謝りながら戻ってくるのではないかと考えているのか。


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