過去ログ - 安価でシークレットゲーム8
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57: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2014/09/17(水) 20:21:44.15 ID:qxsXn87H0
【04:40】

麗佳が持っていたルールは3と8だった。


【ルール3】
PDAは全部で14台存在する。14台にはそれぞれ異なる解除条件が書き込まれており、ゲーム開始時に参加者に1台ずつ配られている。この時のPDAに書かれているものが、ルール1で言う条件にあたる。他人のカードを奪っても良いが、そのカードに書かれた条件で首輪を外すのは不可能で、読み込ませると首輪が作動し着用者は死ぬ。あくまで初期に配布されたもので実行されなければならない。

【ルール8】
開始から6時間以内は全域を戦闘禁止エリアとする。違反した場合、首輪が作動する。正当防衛は除外。



俺のルールとは被っておらず、互いに新しい情報を仕入れることが出来た。

ルールは全部で9つあり、そのうち3〜9の7つをプレイヤー同士で交換しなければ、ルールは完成しない。

ということは、あと最低でも2人と出会う必要があるのだが、本当に他の人間など居るのだろうか――

「ゲーム開始から6時間以内にどうにかルールを完成させたいところね」

「そう、だな」

正直、俺はルールがどうだとかそういうことを考えている余地は無かった。

(自分以外の全参加者の死亡……皆殺し、殺人――)

恐らくだが麗佳の様子を見る限り、このゲームは本当であると考えられる。

そうなると俺は……どうすれば良いのだろうか――

「ちょっと……聞いてるの?」

「あ、あぁ……悪い。まだ寝起きだからボーっとしてた」

「もう、だらしないんだから! ……こっち向きなさい」

「ん――」

麗佳の方に顔を向けた瞬間に、唇が塞がれた。

短いようで長い、そんな温かみを感じていると、少し頬を染める麗佳が目に入った。

「ほ、本当に彰は駄目なんだから……。さっさと目を覚ましなさい」

俺が寝ぼけていつまでも起きないときに、麗佳がしてくれる魔法――

「お、おう……。その、ありがとう」

俺は照れながら麗佳の頭を雑に撫でてやる。

すると、麗佳は満更でもない顔をしながらこっちに体を預けてきた。

「私だって、不安なんだから……。アンタがしっかりしないで、どうするのよ……」

麗佳が小さくそう呟くのを聞いて、俺の心は大きく動かされた。

(そうだ……何やってんだ俺――)

こうして心を許してくれている麗佳を救わずして、何が彼氏なのだろうか。

いま俺が感じている不安や恐怖を麗佳も同じように感じているのだ。



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