69: ◆WNrWKtkPz.[saga]
2014/09/19(金) 10:20:10.02 ID:xzwMvKlI0
【05:00】
俺たちは途中で休憩をしつつ、他のプレイヤーを探していた。
「それにしても、広いな」
「そうね。地図上で現在位置が分からないのが痛いわね……」
歩けば歩くほど分かるフィールドの広大さに、俺たちは気落ちし始める。
一度地図で現在位置が分からないか、と確認してみたが到底分かりそうにもなかった。
「これはゲームだから、きっと何かソフトウェア的なものがあるはずね」
「あるかどうか分からないものを探すというのは骨が折れるな」
麗佳曰く、コネクターがPDAが付いていることから何か情報を読み取るものが存在している、らしい。
それを探すべく部屋のダンボール箱の中身を確認したが、入っていたのは食糧と水であった。
ゲームにしては進展が遅くないか、と欠伸をしようとしたときに前方の廊下から人影が見えた。
「あ、あんたたちもゲームのプレイヤーか?」
俺は麗佳を背後へと回らせて、プレイヤーを観察する。
見たところ背丈が小さい女の子2人のようだ。
「そうだよ。ということは君たちもプレイヤーだよね?」
俺は威圧しないように優しい声で話しかけた。
「げ、ゲーム開始から6時間までは戦闘行為が禁止だからな……!」
「うん、分かっているよ。確かルール……」
「ルール8よ。2人とも、ルールはまだ全部把握できていないわよね? お互いに情報交換しましょう」
「そうだね。……優希、この人たちは大丈夫だよ」
「うん……」
優希と呼ばれた子供は酷く怯えた様子でこちらの様子を伺っていた。
何かあったに違いないが、まずはルール交換を優先するべきだろう――
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