過去ログ - 穂乃果「私はあなたのものだから」
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186: ◆KZH78Pv7kI[saga sage]
2015/03/04(水) 03:12:20.46 ID:5ECG2c+ao
「あたー!真姫ちゃんそういうのずるーい!」
「ふふ、だったら思い出せばいいじゃない。で、思い出せた?」
「……えっと、あの……そうだ!あのね!真姫ちゃんにお願いがあるの!というか、真姫ちゃんにしかできないお願いなの!」
「私にしかできないこと?」
「うん!あのね……、卒業式の送辞で、歌を贈りたいの!だめかな!?」
だめって言ってもどうせ聞かないくせに。穂乃果はそういうところを無意識でやってくるんだから、ずるいと思う。
それに、私はいいと思う。歌とダンスで廃校を救おうって考えてここまで来れた私たちだからできる事だと思うし。
「ふぅん、……生徒会長らしい提案ね。それで、使う曲は決まってるの?」
「もっちろん!それで、それでね!真姫ちゃんが歌っていた曲を使いたいんだ。真姫ちゃんと出会った時に歌っていた、あの曲!」
何故だか、その時私は少しだけ、少しだけ心に隙間風が吹いた気がした。どうしてかしら。
……考えなくてもわかる。私と穂乃果の初めての繋がり、なんてことはないただの曲だけど、私たちをこうして結んでくれて、初めてできた宝物だから。
何となく、それを他人に見せびらかされたり、使われるのが嫌なだけだった。要するにただの嫉妬で、つまらない意地。
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