過去ログ - 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 宥「…これがゾイドだよ。…京太郎君。」5機目
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870:1 ◆g6V0jYwopc[saga]
2014/09/29(月) 01:22:13.61 ID:pzuScBKeo
京ちゃんに嫌われてしまった以上、うちはもうこの世に居る必要性も感じなかった。


もう我慢する必要もないのだ。


恐らく照の言っていたゾイドイヴと呼ばれる物が壊れるか止まるかするまでは一生うちはこのままの体だから。


いっそこのまま森で一生動物たちの餌として苦しんで過ごすのも悪くないかな、等と思ってまた2日ほどだろうか空をただ眺めていると生暖かい血がうちの顔へと飛んでくる。



一瞬自分の物かと思ったが違うらしい。


ふと視線を向けると先程まで私の肉を貪っていた動物たちが無残な死体へとなっている。


その数は血の匂いと無限の餌の源であるうちの話を何処からか聞いたのかとんでもない量だった。


だがそれ以上それに反応する気力起きずに黙っていると二人の人間の声が背後から聞こえる。




???「ゾイドイヴの気配を感じてきてみれば…何という因果だろうな。」

???「ヒルツ一体何が……な……何だよこれは……うっ」ガバッ



一人の男性の声と少女の声がしたがどうやら少女の方はこの光景に耐え切れなかったのか口を抑えた声と駆け足と同時に遠くで嘔吐をする声が聴こえる。
恐らく辺り一帯は相当酷い光景になっているだろう。


何しろ数日間貪られ続けたのだから。


ヒルツ「……リーゼめ、情けない奴だ。」

ヒルツ「あの時襲った村で照の力の一部を植え付けられた人間とまさかもう一度会えるとはな。」

ヒルツ「しかも須賀京太郎とバン・フライハイトの知り合いとは……くっくっく。」

ヒルツ「宥とこいつを使えば奴らに更なる絶望を与える事が出来そうだな。」

ヒルツ「アンビエント、こいつを捕らえろ。」



恐らく野生動物を殺した主であろう紅いオーガノイドがそこにいた。
話を聞く限りこの男が村を襲った張本人という事だろう。

本来憎い相手に他ならないが、京ちゃんを失ったうちは抵抗や何かを言うつもりは起きずされるがまなに紅いオーガノイドへと身を預ける。
本気を出せばこのオーガノイドの拘束を師匠から授かった技で振りほどけるだろうが、その気力は到底起きない。

……何処かこの紅いオーガノイドから宥大尉の暖かい雰囲気と優しさを感じた辺り相当末期らしい。

そのせいだろうか、うちは安らかに、苦痛を感じる事無く眠りへと落ちていった。
嘔吐し、絶望の光景に苦しんだ末に意識を失うというような眠りと違い安らかな眠り。
恐らく2年振りだろう。
その誘惑逆らうことは出来ず意識を手放す。



ヒルツ「ふっ、戻ったらこいつもリーゼの力でその精神を支配してやろうじゃないか。」

ヒルツ「…大切な幼馴染と大切な仲間が自身を殺すべく向かってくる…須賀京太郎はどんな絶望の表情を見せてくれるのだろうか。」

ヒルツ「くっくっく……はっはっはっは…!」



血塗れた森の中に男の笑い声が木霊する。
恐らく男の想像する絶望の未来はそう遠くない時に訪れるのだろう。





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