過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第二幕
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32: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/10/20(月) 00:02:11.36 ID:vwNs/K1io

画面には、ニコニコと微笑む、長髪の女が映っていた。

機械を通して、通信相手のかすかにくぐもった声が聞こえてくる。

音質が低下していてなお、相手の声には明るく聡明な響きがあった。


???『……そうねぇ、今年も早く、あの娘の別荘行きたいな』

???『イッシュもそろそろいい季節でしょう? 今年も暑くなりそうだもんね!』


向こうの女は、いかにも楽しみだと言わんばかりの表情を見せる。


???「テレビで『海水浴シーズンです』なんて言ってるのを聞くと、ねー」


頬杖を突き、アロエは日中の天候を思い出した。


アロエ「そうだねぇ。確かに、こっちはだいぶ日射しが眩しくなってきたよ」

???『あぁー! それ聞くと我慢できなくなりそう! 早く泳ぎたいなー!』

???『春も行く予定だったんだよ!? 本当は!』


『彼女』と、こうして話をするのは久しぶりだった。

アロエもこの時間が楽しみではあったが、多忙なのはどちらも同じだ。


アロエ「……あれ、そういえば、今年はまだ、こっちに来てなかったんだ?」

???『だって、ジョウトの遺跡調査が長引いちゃったんだもの』


向こう側で、口を尖らせているのが見えた。


アロエ「なに言ってんのさ。いつでも、暇な時にこっち来ればいいじゃないか」

アロエ「カトレアだって『いつでも来い』って言ってくれてるんだし」

???『でもさ、また水着で荷物が膨れ上がっちゃうじゃない?』

???『で、しかも振り返れば、片付いてない部屋がいる! キャーッ……っていう』

アロエ「……『ある』じゃなくて『いる』なんだ」

???『そこは譲れませんね!』

アロエ「やれやれ……ねえシロナ、なんでそういうところだけ子供っぽいんだろうねえ」

シロナ『へへへ……』




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