過去ログ - 美穂子「ずっと夢に」京太郎「見てたこと」
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10: ◆dmWbjFApRN6u[sage]
2014/09/24(水) 23:36:01.80 ID:c05LtDWao
「いたたた……」
「もう、何やってるのよあなた。折角良い所だったのに」
「お、お父さん!お母さん!?」

美穂子が肩をひくつかせながら悲鳴にも似た呼びかけを行う。
彼女が言った通り、ドアから飛び出てきた二人は美穂子の御両親であった。
崩れきった体勢を冷静に立て直すとケロリとした顔でその父親は言った。

「久し振りだね京太郎くん。君が美穂子の男となってくれるなら僕は――はがっ!?」
「いいから出て行って!今すぐ!!」

お尻の下にあった枕を右手だけで思い切りぶん投げられ、父はフックを顎にもらったようによろけた。
続けて手近にあった目覚ましを投擲体制に入った美穂子を慌てて京太郎が押し留め、無言で母親とアイコンタクトを取り、頷く。
そうして母親が――その豊満な胸を押し付けながら――父親を後ろから羽交い締めにし、最後ににこりと笑って扉を閉めた。

「…………」
「…………」

あまりの事に互いに動揺を隠せなかったものの、兎にも角にも話をしようと京太郎は服を羽織り始めた。美穂子もまたそれに倣う。

「その……なんというか、相変わらず奔放な人達だね」
「ええ。折角いいところだったのに、もう」

あの空気を読めないのは遺伝だろうなぁ、とは当然言わなかった。


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