10: ◆4Yhl5ydrxE
2014/09/25(木) 18:47:02.49 ID:vjon2nOY0
比叡「あの戦争の時は我が軍は段々劣勢になって行き、拡大した戦線を維持することも出来ず、補給も滞り整備も行き届かない箇所が増え、それでも日本を守る為に出撃しました……」
比叡「私もお姉様も霧島も志半ばで轟沈し、四姉妹の中で辛うじて生き残った榛名も大破着底して終戦を迎えました……」
比叡「国を守る為に作られたのに力及ばず散ってしまったのに、どう言う訳か艦娘の身体に生まれ変わり、二度と会えるはずの無かった姉妹や仲間にもう一度出会えるだけでも、幸福の極みでした……」
比叡「私達だけではなく上層部でさえ「八月には敗北してしまうだろう」と考えていたのが、大勢の提督や艦娘達が集結し、各地に泊地や基地が建造され、今はMI作戦成功どころか本土奇襲艦隊も撃退し、補給線も磐石の態勢で維持できています……」
比叡「燃料も弾薬も足りないなんて事は無く、いつも整備は行き届いて、妖精さん達が一生懸命作ってくれた46cm砲を姉妹揃って搭載して、一航戦の皆さんと出撃してボロボロになりながら新しい仲間を見つけ出して、皆揃って基地へ帰投する……」
比叡「こんな! 幸せな日が来るなんて! 比叡、思っていませんでした!」
比叡「カレーも、栄養を考えて決まった材料で作るだけではなく、様々な材料を使って試作して、新しいカレーを作り出せます! 今朝出撃したお姉様や妹達や仲間達が間違いなく帰ってくると信じながら、今夜振舞うカレーの準備が呑気に出来ます!」
比叡「だから比叡はカレーを作ります! 勢い余って失敗もしてしまいますけれど……ううっ、新しいカレーを作ることが、私にとって幸せの象徴なんです! ……う、う、うぇぇぇえぇぇん……」
金剛「Oh比叡、そんなに泣いちゃせっかくのプリティフェイスが台無しネー。榛名や霧島だけじゃなくてテートクも釣られて泣いちゃってマース」
提督「な、泣いてなんかない……」
金剛「ハーイテートクぅ、チーンしちゃうデース」
提督「知らなかった、比叡が、そんなに、カレー作りに、思いを込めてたなんて……」
榛名「うう…比叡お姉様のカレーは涙無くして食べられません……」
霧島「比叡お姉様のカレーを食べる度、またこのカレーを食べる為に生きて帰ろうと、決意を新たにしているんです……」
提督「そうだったんだな、比叡……! 俺、頑張るよ……お前達だけじゃなくて他の艦娘達も誰一人欠かさずに、戦い抜いてみせる……!」
金剛「フフゥ、テートクと金剛型シスターズの絆が深まったのを感じるネー。ところでテートク、一つオネガイがあるんだけど、いいかナー?」
提督「おうなんだ、俺に出来る事なら何でも聞いてやるよ……!」
金剛「Oh! さっすが私の見込んだテートクデース! それじゃ、これから比叡が新しい比叡カレーを作った時、私達と一緒に試食をオネガイしちゃうネー!」
提督「…………え?」
金剛「もっちろん、タダでだなんてケチくさいコト言わないネー! 比叡がミステイクしそうな時は、あんまり差障りのない程度にセクハラしても姉である私がOKしちゃいマース! 無論私も、ちょっとだけ時間や場所を弁えなくてもオッケーネー!」
比叡「え、えぇっ!? お、お姉様、一体何を……」
榛名「は、榛名でいいのなら、お相手しましょう!」
霧島「わ…私も、想像以上につっつかれても大丈夫です!」
提督「……ハメられた!? これが噂のハニートラップならぬカレートラップ!?」
金剛「オーケーオーケー、今レディらしからぬジョークを口にしそうになったけど頑張ってブレーキかけたネー。見てもらった通り、比叡のクッキングの腕は確かだけれどちょくちょく情熱が暴走しちゃったりするから、私達がブレーキ役しなくちゃいけないんデース」
榛名「私達もあんまりに常軌を逸している時は止めに掛かるんですけれど、ストッパーは一人でも多い方が……」
霧島「目を光らせているつもりでも、こっそり持ち込んだ食材を入れたりするので……」
提督「ちくしょう! ああそうかならしょうがねえな! いいよ判ったよ、俺もお目付け役になってやるよ! その代わり比叡は今までとは比べ物にならないくらい突っつき回してやるからなちくしょう!」
比叡「ひ、ひえぇぇええぇ!?」
金剛「イエーイ! これからもヨロシクねテートクぅ!」
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