過去ログ - 【ごちうさ】ハッピーの素はあんこ【あんこ×ティッピー】
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◆AkH/4.EZSk
[saga]
2014/10/07(火) 22:02:13.87 ID:Qu/uo7Gn0
そして更に月日は経ち
ある日の甘兎庵の千夜の自室にて
「(ノオオオオオ)」
「・・・」
目の前ではまた以前のようにあんことティッピーによる追いかけっこが繰り広げられていた。
あんこも今では完全に入院以前の状態へ戻っていた。
仔ウサギたちを抱きかかえながら、その光景を相変わらず微笑ましく見守る千夜とココア。
やがてティッピーが壁際に追い詰められ、あんこがジリジリと距離を詰めてくる。
「(やっぱりこやつは……少しでも見直したわしが馬鹿じゃった…)」
再び覆い被されるかとティッピーの顔が絶望に染まりかけた時
――ヒョイ
あんこの体はチノに抱きかかえられ、そのままチノは千夜の前へと歩いていき、あんこを差し出す。
「千夜さん。あんこの事はしっかりと見ていてくださいとお願いしたはずです」
「あらチノちゃん。ごめんなさいね」
腕の中でもぞもぞとしている黒い仔ウサギを放す。
チビ黒は自由になるやいなや母親の元へとぴょんぴょんと駆けて行ってしまった。
それを見届けてから千夜はチノからあんこを受け取る。
「も〜チノちゃんは神経質すぎだよ。もう赤ちゃんを産んでから大分経ってるんだから、あんこにもティッピーと遊ばせてあげればいいのに」
二匹の仔ウサギをもふもふしながらココアはチノに笑顔で心配しすぎだと言わんばかりに語りかけるが
チノはそれに対して
「いえ、ティッピーの精神衛生上こういう事はしっかりしておかないといけません」
「ウサギはココアさんと違って繊細な生き物なのですから」
そうそっけなく返してしまう。
「ひ、酷いよ〜チノちゃん」
チノの発言にショックを受け思わず涙目になってしまうココア。
そのまま「う〜」と小さく唸り声をあげながら両腕に抱えるチビ白たちに顔を擦りつけ顔をもぞもぞと動かし始めた。
仔ウサギたちは父親に似てか特に嫌がる様子もなく終始ジッとしていた。
「ココアさんは放っておけば勝手に復活するだろう」と思ったチノは本題を千夜に切り出すことにした。
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