過去ログ - 【ごちうさ】ハッピーの素はあんこ【あんこ×ティッピー】
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75: ◆AkH/4.EZSk[saga]
2014/10/14(火) 20:42:25.89 ID:JR1CpD+00
あの日から二週間が経っていた。

その後、ティッピーは奇跡的な回復をしてみせたのであった。

さらにお腹の仔も若干従来より遅くはなるが、このままなら無事に出産が出来るであろうとの事であり、医者も奇跡としか言いようがないと驚いていた。

そして今日ティッピーは無事に退院を許されたのであった。

「それではお世話になりました」

病院の先生に挨拶をし、チノはティッピーを収容したキャリーを抱きしめながら病院を後にした。

「手続きが思ったより随分早く終ってしまったので、結局ココアさんたちは間に合いませんでしたね」

ココアは千夜とあんこも連れて来ると言い甘兎庵へ向かったので、チノは手続きのため一人先に病院を訪れていたのだが思いのほか早くに済んでしまったのでまだココアたちの姿は無かった。

「今回は災難でしたね。でも無事で……助かって本当に良かったです。」
「おじいちゃん」

ココアたちを待つ間、久しぶりに祖父との会話をしようとキャリー内のティッピーへ対し、普段の彼女からは考えられないくらいの勢いでこの二週間のことを話し続けた。

「・・・」

「おじいちゃん?」

チノはここで異変に気付いた。
ティッピーがおじいちゃんが一度も一言も喋らない事に。

そしてその姿をまじまじと見つめると、その姿はティッピーそのものなのだが何かが違う。
……雰囲気が今までと違う。

「……この感じ………ティッピーがおじいちゃんになる前の感じ?」

チノは嫌な予感がし必死にティッピーへ語りかける

「おじいちゃん?何とか言ってください」

「・・・」

だが、目の前のティッピーは小さくかぶりを振るだけで、一言も言葉は返してはくれなかった。

「―――」

チノが絶句し目の前が真っ暗になっていくのと、ココアたちのチノを呼ぶ明るい声が聞こえたのはほぼ同時であった。



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