過去ログ - にこ「余命幾許もない私と」真姫「私」
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◆gDTYF1szXU
[sage saga]
2014/09/26(金) 01:05:59.98 ID:/Uy9lH6OO
真姫ちゃんは一体、何を言っているのだろう。
顔を真っ赤に染め、上目遣いでこちらの様子を窺ってくる目の前の少女は、確かにかわいいと思った。
けれど、それだけ。
「にこも真姫ちゃんのこと、好きよ」
好き、だけれど。
けれど、それだけだった。
(……面倒なことに、なっちゃったわね)
さて、これからどうしてしまおう。
緊張の面持ちを浮かべて震える少女は、まるで判決を待つ罪人のようで。
いまこの瞬間の全てが自分に委ねられていることを、私は瞬時に理解していた。
(本当に私のこと、すきなのかしら)
同性愛というものが、にこには理解できない。
それは時間の無駄でしか無いように思えた。全く合理的ではないし、通常の社会生活に於いては障害にすらなり得る。
当たり前のことだ。その程度のこと、目の前の少女だって解っているはずなのに。
(意味、わかんない)
結局、彼女の想いを理解できないまま、私は静かに別れを告げることにした。
震えながら駆け足で遠ざかる背中を見せ付けられて、僅かながらの罪悪感が芽生えるのを知覚した。
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