過去ログ - にこ「余命幾許もない私と」真姫「私」
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29: ◆gDTYF1szXU[saga]
2014/10/17(金) 17:04:03.83 ID:bug6hAgWO
真姫ちゃんから告白を受けた翌日。放課後の部室は案の定重苦しい空気に包まれていた。

「それで、新曲の振り付けの件だけど……」

いつもはハキハキと話す絵里が、今日は様子を探るように遠慮がちに。

「わ、私はそれでいいと思いますけど……」

「凛も、それで……」

周りのメンバーもそれにつられて意見を言い淀む。

「そう、ですね。あとはセンターの二人で打ち合わせが済めば、それで……」

部活が始まってから机に顔を伏せたまま微動だにしなかった真姫ちゃんの肩が僅かに揺れる。

今回の曲のセンターはふたり。真姫ちゃんと、にこ。

(とは言っても、どうするのよ、これ)

昨日の告白の事は誰にも話していなかった。

けれど、今日の真姫ちゃんの様子では察するなと言う方が無理だろう。

元々そこまで器用な子じゃないし、期待はしていなかったけど。

それでもあの穂乃果や凛にまで気を遣わせる程とは予想していなかった。

これではスクールアイドルとしての日常を守るどころの話ではない。

(……仕方ないわね)

思えば昨日はフォローが足りなかったかもしれない。それでなくとも同性愛だなんて、デリケートかつマイノリティな問題なのだから。

昨日の今日でこうして部活にまで顔を出している真姫ちゃんは実際たいしたものだと思う。

少なくとも私が同じ立場に立たされたら、同じように振る舞える自信はない。

「それなら後はにこと真姫ちゃんで話し合うから、皆は先に屋上で振り付けの練習をしてたらどうかしら」

そもそも告白すること自体あり得ないないのだから、まったく無意味な比較になるけれど。


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