過去ログ - にこ「余命幾許もない私と」真姫「私」
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◆gDTYF1szXU
[saga]
2014/11/08(土) 23:04:13.86 ID:QDIR+svQO
時刻は9時を回って、宴もたけなわ。片付けも済んでみんなの気が抜けたところで、私は処方された薬を手に洗面所へと向かう。
「にこ?」
その途中で私を呼び止めたのは絵里だった。幸い他のみんなの目には触れない、洗面所の入口前。
「それ、お薬?ずいぶん……たくさんあるのね」
「……まあね。退院したとはいえ、まだ暫くは飲まないといけないのよ」
見られたのは、処方された薬のほんの一部。だけど「暫くは飲まないといけない」なんて言うような軽々しい量ではなかった。
咄嗟に薬を隠しそうになった自分を諌める。そんなことをしては怪しまれるだけだ。
「本当は食後30分以内に飲む約束なんだけど、楽しくて忘れちゃってたわ」
この場の空気にそぐわぬ軽い口調。
「そうなの……。それなら早く飲まないといけないわね。邪魔しちゃってごめんなさい」
どこか不安げな空気を残して、絵里との会話は締め括られた。
それから皆が帰宅するまでの間、絵里とは一度も会話をすることはなく。
けれど不意に感じる青い視線の気配だけが、彼女の心で沸き起こる拭い去れない疑念の存在を主張しているようだった。
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