過去ログ - 【安価】提督「苦労と笑顔の絶えない提督ライフです」
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20: ◆4W65v8B6xEyJ[saga !red_res]
2014/09/27(土) 01:58:02.26 ID:OFC0dVhB0
始まりは軽い炸裂音だった。

脳みその欠片、綺麗な赤の液体、爛れた肌色の皮、原型をとどめていない鼻骨。

全部ひっくるめて――コンマ一秒の刹那で無くなった。

簡単なことだ、サルでも分かる。

愛宕の頭が、吹っ飛んだ。それだけのことだった。


「あ、あっ」


力を無くした身体はゆっくりとバランスを崩していく。垂直から平行へ、水平線と一体になっていった。

糸の切れた操り人形の如く、無様に崩れ落ちる愛宕に対して、彼女達は言葉を掛けることすらできない。

呆然と立ち尽くすだけ、何も想えないし伝える瞬間すら与えられないこの世界はいつだって――残酷だ。


「――――っ」


次いで砲撃の餌食になったのは加賀だった。

他の艦娘は何も動けなかった中、加賀だけは即座に“敵”へ矢を向けた。

どんな理由があって“仲間”であった彼女が愛宕を殺したかは知らないが、自分達に砲口を向けるなら容赦はしない。

殺さねば殺られる。弓を握る手に力を込めて、引き絞る。


「射殺せ、航空」

「遅い」


瞬間の出来事だった。“敵”の砲口から放たれた砲弾が、携えていた航空機ごと貫いた。

爆散した航空機にグチャグチャとなった右手。

自分のものとは思えないグロテスクな惨状に、加賀は一瞬であったが動きを止める。


「遅いのよ、アンタ」


それが致命的な隙だと終ぞ気付かずに。

次いで飛んで来た砲弾を顔面で受け、加賀は血飛沫を上げながら、沈んでいく。



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