過去ログ - 葛葉ライドウ対地獄少女
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29:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:21:49.16 ID:4btJ32Bz0
しかしライドウは気にも留めずに封魔管へ手を伸ばしながら再び地獄少女へ向けて、すなわち迫りくる呪殺魔法に向かって駆け寄っていく。
呪殺魔法がライドウに触れんとした直前、地獄少女の呪殺魔法はモーセを遮る地中海のごとく突如道を空けた。

アリスが干渉し軌道をそらしたのである。
地獄少女の視界の端に、親友にそうするように楽しげに手を振るアリスが映った。

ゴウト「この目で見るまで我は不安だったが、さすがはライドウよ。
先日の一件でアリスならば奴の呪殺魔法に対抗できると看破していたのだからな」

表情は一切変わらないものの、やはりアリスの干渉に驚いたのだろう。
地獄少女の動が一呼吸だけ止まる。
その隙にライドウは彼女を間合いに取り込んでいた。

生体マグネタイトを帯び緑に光る陰陽葛葉が無数の軌跡を残像として残して閃いた。
一拍のうちに十数筋の斬撃が地獄少女を襲う。

地獄少女は不可視の障壁を次々と生み出し、ライドウの斬撃を防いでいく。
不意に、地獄少女がバランスを崩した。

モコイ「チミ、サマナー君しか見えてないッスね。
ダメダメちゃんだね、足もとがお留守になってるッスよ」

先ほど召喚したモコイのブーメランが足を掬ったのだ。

直ちにモコイを管に戻し、別の管を胸元から取り出す。
ほどばしる緑の輝きが失せた時には、人の顔を持つ巨大な徘徊性蜘蛛の仲魔、ツチグモが地獄少女にのしかかっており、ライドウはその背に立っていた。

ツチグモはその巨体に秘められた力を前足に込め、足もとの地獄少女に叩き付けた。
轟音とともに小規模な地震が発生し、地獄少女の周囲の地面は陥没すらしていた。
一方ライドウはツチグモの挙動をばねに大きく跳躍していた。

その手に握られた陰陽葛葉は緑色の輝くにとどまらず、
無数の光球を放っていた。

ツチグモが管に戻り、ようやく拘束から逃れた地獄少女の目の前には自由落下に任せて刀を振り下ろすライドウが迫っていた。

直撃、周囲に衝撃波が広がる。
仲魔のマグネタイトさえも使用し強力な一撃を叩き込むこの技もライドウの奥の手の一つ、その名も震天大雷であった。

土ぼこりにまみれた地獄少女は目を閉じ、ピクリとも動かない。
更に追撃をせんと封魔管に右手を伸ばしたとき、ぱちりと地獄少女の目があいた。

危険を感じたライドウはとっさに飛びのくが、間に合わない。
青白い爆炎に全身が飲まれた。


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