過去ログ - 葛葉ライドウ対地獄少女
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44:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:39:37.51 ID:4btJ32Bz0
骨女「普段は、赤い糸が解かれると私たちはお嬢の家……異世界にあるんだけど、そこから直接標的の居場所に空間転移して、標的を異界に引きずり込むんだ。
で、ちょいとばかり怖い目に合って反省してもらってからお嬢が地獄に流すって手はずになってるんだけどね」

ゴウト「ふむ、桜田山で鉄塔の中から悲鳴が続いていたのはその『怖い目』の仕業か……
ちょいとばかりといった次元の悲鳴ではなかった気もするが」

骨女「ところが鶉橋の場合は、なんていうか奴の周囲に広い結界のようなものがあってね、
奴の居所に転移できないのさ」

ゴウト「あやつの言う地獄壁とやらか?
奴の屋敷の外壁に沿って張り巡らされているのだが」

骨女「それは私が言う結界とは別物だね。
私が言っているのはもっと広い、半径百メートルくらいはありそうなでかい結界さ。
どういう理屈か知らないけど、奴は地獄の力を未熟とはいえ操れるみたいでね、それで私らの空間転移や瞬間移動を妨害しているらしいんだ。
で、結界ぎりぎりに転移して徒歩で接近しても、お嬢が結界に触れた時点でそれを察知して瞬間移動で遠くに消えちまうのさ。
何度繰り返しても同じ。
いい加減いやになっちまうよ」

ゴウト「地獄少女が奴の術に干渉して、それを破るわけにはいかないのか?」

骨女「お嬢も試してみたんだけどね、結界を破れば結局察知されて同じことだったよ」

ゴウト「それで、鶉橋の奴を地獄に流せずにいるのだな」

骨女「恥ずかしながら、そういうことさ。
で、ライドウさんたちなら奴を無力化させることができるんじゃないかと思ってね」

ゴウト「しかし、そういうことならば、我らは力になることはできぬな。
我らとしても何とかあやつを捕縛……最悪始末して偽地獄通信を止めさせなければならんのだが、ほとほと手を焼かされていてな。
あの地獄壁さえ破れればあやつを失神させるなりなんなりして無力化することもできると思うのだが。
そうだ、あの壁をうぬらの方で何とかできぬか?」

骨女「地獄壁とやらも様子を見てきたよ。
お嬢の見立てでは地獄の力と悪魔召喚士の技術で作り上げた新しい術らしいね。
お嬢なら一時的に壁を破って通れるみたいだけど、破壊するには術者と接触しなくちゃダメみたいなのさ」

ゴウト「それならば手詰まりだな。
我らは目の前に行ったとしても地獄壁に阻まれ手出しできない。
うぬらには地獄壁を無力化する術があるようだが奴に接近できない」

骨女「そうかい、ライドウさんたちでも無理かい。
あー、こいつは困ったね、もう」

ゴウトと骨女は打開策を求めて頭を抱えている。
一目連と輪入道も露骨に肩を落としながら「どうしたものかね」などと呟いている。
鶉橋の思惑通り、地獄少女を退治することでしかヤタガラスからの使命を果たすことはできないのだろうか?
ライドウも腕を組みながら思索に耽った。
ふと、腕に当たる封魔管の感触にライドウは一つの策を思いつく。
策の要となる地獄少女に目をやると、彼女はいまだにゴウトの尻尾の動きを目で追っていた。


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