過去ログ - 葛葉ライドウ対地獄少女
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46:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:42:47.85 ID:4btJ32Bz0
ゴウト「終わったようだな。
何ともあっけなかったが、これもうぬの策が上出来であったことの証明であろう。
素直にほめてやる」

ライドウは照れ臭そうに帽子の鍔に触れ目を伏せた。

ゴウト「しかし、地獄の力というものはすさまじいな。
今のところ術者はあやつ一人のようだが、資料でも残っていれば今後何者かが悪用しないとも限らん。
あれほどの力を秘めた技術、放置するわけにはいかぬな。
喪服の女によれば鶉橋はこの屋敷にほとんどこもりきりだったようだ。
ライドウよ、この屋敷内を調査してみないか?」

周囲を見回しながらゴウトはライドウに提案した。
つられてホール内を見回すライドウ。
一つの窓の際に赤い背の蜘蛛が巣を張っているのが目立った。

ライドウは小さく頷き、封魔管からミシャグジさまを呼び出した。

ミシャグジさま「家探しじゃな。男の家なぞ嗅ぎまわってもつまらんのじゃが……悪魔使いが荒いのぉ……」

愚痴を言いながらも、ミシャグジさまが杖を床に一突きすると微弱な電気が周囲に広がった。

何かが見つかったのか、あるいは見つからないから場所を変えるのか。
ミシャグジさまは「ちょいと待っとれ」と言い残し、壁抜けの要領で、巣穴に入る鰻のように床に潜っていった。

ゴウト「地獄の力を研究した資料ならばいくらかの霊気なり妖気なりが染み付いていよう。
あやつならば必ず見つけてくれるはずだ」

ライドウとゴウトはミシャグジさまの探索能力を全面的に信頼していた。

ゴウト「ところでライドウよ、一時的とはいえ、地獄少女を仲魔にして管に封じたのだ。
ヴィクトルの奴の持つデビルカルテに、地獄少女閻魔あいが自動的に登録されていよう。
分霊を呼び出す気はあるのか?」

ライドウは首を横に振った。
地獄少女は鶉橋を倒す為だけに、他に手段が無いためやむを得ず一時的に共闘関係を結び管に封じられたにすぎない。
その関係も鶉橋の地獄の力を封じたら解消する約束となっていた。名目上はともかく、真の意味で仲魔になったとは言えない。

そんな彼女をたとえ分霊とはいえ呼び出しては、約束を破ることになるし仁義にもとる。

ゴウト「うむ、悪魔との約束も仁義にかけて守る。
それでこそ誉れ高きライドウの名を継ぐ者よ……
うぬが選択したのだ、おそらくヴィクトルの奴は地獄少女を呼び出すようしつこく迫るだろうが、うぬがあしらってくれよ。
我は関わらぬぞ」

最後の部分が一番の本音なのだろう、げっそりとした表情で付け加えた。

そんな雑談に興じていると、ミシャグジさまの頭が床から生えてきた。

ミシャグジさま「おーい、さまなぁよ、見つけたぞい。
地下室ぢゃあ」


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